2020.03.27
トラックのノッキングの原因とは?原因別の対策など徹底解説!
こんにちは!グットラックshimaです!
トラックに乗っていて「いつもと違うな、変な音がするな…」と感じたことはないでしょうか?
異音を感じたときには、トラックに異常が出ているかもしれません。
悪い場合には、故障してしまうかも。
異音の種類に「ノッキング」と呼ばれるものがあります。
ノッキングはなぜ起こるのか?起こらないように予防することはできるのか?ノッキングが出てきたら、どのように対処すればいいのか…。
何も知らなければ、不安がつのってしまいますね。
正しい情報を身につけて、予防や対策が取れると安心してトラックを運転できます。
今回はトラックに起こるノッキングはどんな現象なのか、原因や予防、対策があるのかなど、トラックのトラッキングについて詳しく解説します!
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目次
トラック運転中の異音「ノッキング」とは?
ノッキングとは、別名エンジンノックとも言われる、異常音の一種です。
キンキン、カンカンといった、金属音が特徴で振動もともないます。
トラックを運転していて正常な場合は規則正しいエンジン音ですが、異常がある場合にはこのノッキングが生じるのですが、車に詳しくない人は気づかない場合もあります。
ノッキングを放置するとエンジンに負担がかかってしまい、故障の原因にもなりかねません。
「金属音や振動がするな」とノッキングに気づいたら、すぐに対策をたてて改善するようにしましょう。
高性能な車を製造する場合には、いかにノッキングを制御していくかが大きな課題です。
トラックのエンジンに異常を起こすノッキングの原因とは?
トラックに起こるノッキングには、さまざまなタイプやタイプ別の原因があります。
しかし、共通の原因はただ1つ。
「エンジンにおける異常燃焼」です。
ここでは、異常燃焼を3つのタイプに分けて解説していきます。
デトネーション(異常燃焼)
デトネーションは、燃焼室内が超高圧・超高熱な状態となり、プラグ点火以外で爆発的な燃焼が起こることで発生します。
ガソリンエンジン特有の現象でディーゼルエンジンでは起こらないため、ディーゼルエンジン搭載率の高いトラックでは起こりづらいノッキングです。
主な要因は、圧縮前に何らかの理由で高温になった燃料へ自然着火したり、燃焼時にまだ燃えていない部分で、圧縮などで高温になった燃焼室内の空気が燃焼してしまうことです。
プレイグニッション(早期着火)
デトネーション(異常燃焼)の一種です。
デトネーションの中でも、燃焼室内でプラグ点火よりも早く別の場所で着火してしまい、火種が時間差で2ヶ所に発生してしまう状態を「プレイグニッション」と呼んでいます。
火種が2ヶ所になってしまうので、エンジンに想定の2倍の力がかかります。
その瞬間は問題なくても、後々になって故障などのトラブルになりかねません。
気づいた時点で、しっかりと対策しましょう。
デトネーションと同じく、ガソリンエンジン特有の現象です。
プレイグニッションとデトネーションを見分けるのは、しっかりと計測機器のそろった整備工場であれば可能です。
気になることがある場合は、調べてもらうことをおすすめします。
ディーゼルノック
ディーゼルノックは、ディーゼルエンジン特有のノッキングのこと。
トラックなどの大型のディーゼル車は、軽油で走行しています。
軽油はレギュラーやハイオクなどのガソリンと異なり、着火しづらいです。
着火しづらいと噴射された全ての燃料が燃え尽きるまでに時間がかかり、まだ燃焼している燃料があるうちに、次の噴射が起こってしまいます。
火種が複数となり、ノッキングが発生します。
ディーゼル車はノッキングしながら走っているようなものですね。
そのためディーゼルエンジンはとてもノッキングに強く設計されており、少々のノッキングには耐えられるようになっています。
3タイプ共通のノッキングを引き起こす5つの環境原因
これまでに挙げた3つの異常燃焼によるノッキングのタイプには、点火元の異常燃焼が発生しやすくなる、共通の5つの環境条件があります。
① エンジンの温度不足
自然着火で点火するディーゼルエンジンは、エンジンの温まり方が燃焼に影響を与えます。
え込んだ冬場の始動時はなかなかエンジンが温まらず、燃焼室内の燃焼が安定しないため、ノッキングが発生しやすくなってしまいます。
② エンジンへの負荷が高い
積荷を最大積載量目一杯に積んでしまうなど、エンジンに大きな負担をかけている状態で走行すると、燃焼行程が狂って異常燃焼が発生してしまう場合があります。
また、エンジンに負荷をかけていると燃焼室内が高温になり、異常燃焼につながりやすくなります。
③ 燃焼室の汚れ
汚れが燃焼室内に付着したままだと、汚れに付着した燃料が発火源となり、異常燃焼が発生する場合があります。
④ 低いオクタン価やセタン価の燃料や薄い燃料
ガソリンのオクタン価はノッキングの起こりにくさを表す数値です。
低い場合はノッキングが起こりやすいです。
ガソリンではレギュラーよりもハイオクの方がオクタン価が高く、ノッキングしにくくなっています。
軽油のセタン価はディーゼルノックの起こりにくさを表す数値です。
15~100の数値で示され、高ければディーゼルノックは起こりにくくなります。
どの燃料でも燃料濃度が低い状態(噴射燃料が少ないなど)となると、燃焼室内の酸素の割合が増えるため、燃焼時に高熱になり、ノッキングが起こりやすくなります。
⑤ 高過ぎる圧縮比やブースト圧
エンジンがターボチャージャーつきの場合、通常より圧縮比が高くなりやすいです。
燃焼室内の空気が高圧縮されると高温になり、空気が発火源となり異常燃焼する恐れがあります。
異常燃焼以外のノッキング原因「カーノック」
カーノックは異常燃焼が原因ではなく、ノッキングには含まない場合もあるようですが、本記事ではノッキングの一種としてご説明しておきます。
カーノックとはスナッチとも呼ばれ、マニュアル車におけるギア操作のミスなどにより発生する振動のことです。
トラックの速度に対して、エンジンの回転数が著しく低い状態で走行すると発生します。
また、マウントの劣化により、エンジンやトランスミッションの制御力が弱くなったときに生じる振動や振動音のことでもあります。
ノッキングの対策・対処法を知って安全なトラック運転を
ノッキングは異常燃焼によって発生しますので、ここではできるだけ異常燃焼を起こさないための対策や対処法をご紹介します。
一般的なノッキング対策
一般的な対策は以下の3つです。
もちろん、ディーゼルエンジンを使用するトラックにも当てはまります。
- 適切なオクタン価またはセタン価の燃料を入れる
- 「燃料添加剤」を使用燃焼を促進させ、不完全燃焼を防ぎ、汚れの原因カーボンの発生を防ぐ
- 荷物を載せすぎない
ディーゼルエンジンの燃焼方法と、その対策・対処法
ディーゼルノックの場合には上記以外の対策もあるので、詳しく説明しましょう。
先にもお伝えしたように、ディーゼルノックはそれほどエンジンを傷めることのないように設計されています。
その理由は燃焼方法がガソリンエンジンと異なっているからです。
ディーゼルエンジンには、ガソリンエンジンのような「スパークプラグ」がありません。
では、どのように着火しているのでしょうか。
ディーゼルエンジンでは、まず空気のみを非常に高い圧縮比で圧縮し、燃焼室内を高温高圧状態にします。
そしてシリンダー内に軽油を噴射し着火させます。
ディーゼルエンジンの燃焼室内は、高圧高温であればあるほど燃焼効率が上がるため、エンジンオイルの粘度を高いものに変えてみましょう。
ノッキングが解消できる確率がアップします。
上記にご紹介した対策でもノッキングが改善しない場合には、エンジン内部のパーツの劣化などが考えられます。
劣化したパーツを使用していると、燃焼室内の圧力が十分上がらなくなります。
燃料噴霧装置の不具合などの可能性もあるので、整備工場でオーバーホール(分解点検修理)してもらいましょう。
しかし、オーバーホールは時間やコストがかかるのも事実。
その場合は、トラックの乗り換えを検討するのもよい選択でしょう。
中古部品一覧
トラックのノッキング原因は異常燃焼がほとんど!対策をとって安全運転!
ノッキングは主に燃焼室内の異常燃焼が原因で発生します。
異常燃焼の種類は以下の3タイプ。
- デトネーション(異常燃焼)
- プレイグニッション(早期発火)
- ディーゼルノック
このほか、異常燃焼ではないノッキングの原因のひとつとして「カーノック」もあります。
異常燃焼が引き起こされる原因は以下の5つ。
- エンジンの温度不足
- エンジンへの負荷が高い
- 燃焼室の汚れ
- 低いオクタン価やセタン価の燃料や薄い燃料
- 高過ぎる圧縮比やブースト圧
それそれの原因を解消するために、一般的には対策は3つです。
- 適切なオクタン価またはセタン価の燃料を入れる
- 「燃料添加剤」を使用し燃焼を促進させ、不完全燃焼を防ぎ、汚れの原因カーボンの発生を防ぐ
- 荷物を載せすぎない
トラック特有のディーゼルノックのみにできる対策は、燃焼室内を高圧高温にして燃焼しやすくするために、エンジンオイルの濃度を濃くしておくことです。
対策を講じても改善しない場合には、エンジン部品の劣化などが考えられます。
整備工場で見てもらい、適切な処置を受けることおすすめします。
最終的にはオーバーホールですが、時間もコストもかかるので、その場合には買い替えも検討してみてはいかがでしょうか。
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