2020.08.27
トラックのタイヤの寿命、判断目安は?寿命を延ばす方法も!
こんにちは!シマ商会です!
日本の物流をど真ん中で支えているトラック。
その荷物の全重量と、トラックの頑丈なボディを支えるトラックのタイヤには、相当な負荷がかかっています。
タイヤの状態は、トラックの走りに大きな影響を与える最重要パーツと言っても過言ではありません。
今回は「トラックのタイヤの寿命、買い替えの時期の目安はどのくらいか」「寿命を伸ばす方法はあるのか」という点でお話していきます!
目次
トラックのタイヤの寿命の目安は?
トラックのタイヤの寿命目安は、走行距離と経年劣化による2つの視点から想定できます。
走行距離による寿命の目安
まず、タイヤの交換目安となる走行距離。
運転技術やメンテナンスの状態、一般道を走ることが多いのか高速道路を走ることが多いのかでもだいぶ変わりますが、3~5万kmが一応の寿命目安と言われています。
ただし、無理な運転やメンテナンスがおろそかになると寿命は短くなります。
一般道路よりも高速道路を走る方が多い場合も、同様に寿命は短くなるでしょう。
経年劣化による寿命の目安
タイヤはゴム製ですので、走行距離に関わらず製造から年月が経過すると劣化します。
タイヤが受けた紫外線の量や、適切な空気圧で走行したかどうかにも大きくよりますが、製造から3~4年経っていると寿命が近いと考えていいでしょう。
製造年週については、タイヤ側面に4けたの数字で記されています。
たとえば「2011」と記してあるなら、2020年11週目(3月中旬)という意味になります。
タイヤの中古部品
見た目の判断も大事!トラックのタイヤの寿命サイン
トラックのタイヤの寿命目安についてお話しましたが、それ以外にも交換するべきという判断基準があります。
寿命的にはまだかなと思っていても、思わぬ負担で早まることも。
タイヤの寿命のサインとして具体的にどのような症状があるかも、お伝えしていきます!
溝が浅くなったタイヤの寿命サイン
摩耗によってタイヤの溝が減ってくるときに出てくる目印「スリップサイン」はひとつの目安です。
スリップサインはトレッド全周の4~9カ所に設けられていて、側面に△印があります。
印の延長線上の溝の奥にゴムが盛り上がった部分があるのがスリップサイン。
タイヤの溝が減ると目視できるようになり、1.6mm以下になるとタイヤの表面に表れます。
これが1つでも現れてしまったら、一刻も早くタイヤ交換が必要です。
溝が1.6mm以下になると、道路交通法違反にもなってしまいます。
また、高速道路ではタイヤの摩耗が激しくなるため、小型トラックは2.4mm、大型トラックは3.2mm溝があることが条件に定められています。
これに違反して走行すると、雨天時にタイヤが水の上をスリップしてハンドルやブレーキが効かなくなる「ハイドロプレーニング現象」が起こる可能性があり、非常に危険です。
この点も踏まえると1.6mm以下になってしまうとすでに危険といえるため、トラックでいうと3.2mm以下になってしまった場合交換を考えると安心でしょう。
経年劣化により古くなったタイヤの寿命サイン
たとえ未使用でもタイヤはゴムで作られていますので、必ず経年劣化します。
使用頻度が低いと溝がしっかりあり、まだ使えるように見えるので判断に迷うかも知れません。
ただし製造年週を確認して3~4年経っているならば、やはり交換時期と考えた方が無難でしょう。
見た目で判断するポイントとしては、タイヤに深い切り傷のようなものや深いひび割れ、一部が極端にすり減っているなどの現象です。
そのまま走行すると、「バースト」と呼ばれるタイヤがいきなり破裂するというリスクが高くなります。
重荷を積んだトラックのバーストは、特に大事故につながる可能性が高いので危険です。
走行時の感覚でわかるタイヤ交換の寿命のサイン
なんかいつもより乗り心地が悪いなという走行中の感覚は、何よりのサインです。
グリップやブレーキが効きにくくなった、滑りやすくなったなどもタイヤからの寿命サインの可能性があります。
また、耳からの情報も重要です。
走行音が大きくなったりといつもと違う音がしてきたら、タイヤの寿命が近いと考えていいでしょう。
トラックのタイヤの寿命を延ばす方法もある?
トラックタイヤの交換は、早ければ早いほど良さそうです。
ただそうは言っても、トラックのタイヤは大型になればなるほど大きいし、本数も多いので、かなりの経費がかかります。
できることなら、一日でも長く寿命を延ばしたいですよね。
ここではトラックのタイヤの寿命を延ばすために、購入前から知っておくと役立つことについてお伝えします。
タイヤの種類と適性を検討
トラックのタイヤには、4つの種類があります。
それぞれに「高重荷に強い」「悪路に強い」などの特徴があり、用途によって使い分けられています。
また、タイヤの溝の構造(トレッドパターン)にも4つの種類があり、こちらも用途により適性があります。
タイヤの種類
- チューブタイヤ(ある程度重量を支えられるので、超大型のトラックにも使用可能)
- チューブレスタイヤ(パンクしてもすぐに空気が抜けない)
- バイアスタイヤ(高重荷に強く乗り心地もいい)
- ラジアルタイヤ(けん引力が強く安定性も高い)
トレッドパターン
- リブ型パターン(直進走行の安定性が高い)
- ラグ型パターン(悪路走行に強い)
- リブラグ型パターン(リブ型とラグ型の両性能を合わせている)
- ブロック型パターン(撥水性に優れている)
タイヤ選びの際には、トラックの用途とタイヤの適性をしっかり考えて選びましょう。
トラックタイヤの寿命が大きく変わる可能性があります。
トラックタイヤの種類につきましては「トラック用タイヤの種類や特徴は?トレッドパターンの特徴も紹介!」でも、さらに詳しい内容をお伝えしています。
ぜひご参考くださいね!
日々の定期的なメンテナンス
トラックのタイヤの空気圧チェックは、毎回行うことをオススメします。
タイヤの空気圧が適正であるかどうかは、燃費の面や、寿命を延ばすか縮めるかに大きな影響を及ぼします。
そして何より、タイヤのパンクや摩耗具合もチェックできるので、安全運転には不可欠!
定期的なタイヤローテーションも効果的です。
適切な駐車場所
タイヤはゴム製品ですので、直射日光で紫外線にさらされる時間が長いと、それだけ劣化が早くなります。
もちろん走行中は仕方ないですが、駐車しておく場所はできるだけ直射日光の避けられる場所であることが望ましいでしょう。
屋根付きの場所ならベストです。
安定感のある運転
安定感ある安全運転を心がけることも、ある程度効果があります。
急ブレーキや急発進、急ハンドルなどの荒い運転は、トラックのタイヤに大きな負荷をかけて寿命を大きく縮めます。
余裕をもって運転できるよう日頃から注意しましょう。
トラックのタイヤ、寿命が近づいたら早めの交換を!!
重い荷物を積んで走る大きなトラックは、ひとたび事故を起こすと大事故につながる危険性が高くなります。
トラックの安全な走行に最も重要なパーツのひとつであるタイヤは、日々チェックして早めに交換しておくことが重要です。
今回のポイントを整理しておきましょう。
- 走行距離によるトラックタイヤの交換目安は3~5万km
- 経年劣化によるトラックタイヤの交換目安は3~4年
- 「スリップサイン」やタイヤのひび割れなどは寿命のサイン
- タイヤの選び方や日々のメンテナンス、駐車場所や安全運転で寿命は延びる
製造年週・走行距離を確認し、いつもトラックタイヤの寿命を意識して安全運転を心がけてくださいね。