2020.09.11
アームロールとは?トラックにおける役割や使用方法を詳しく!
こんにちは!グットラックshimaです!
トラックで作業をしていて、1台で別の機能も使用できたらいいのに…と思ったことはないでしょうか。
トラック業界ではよく耳にする機能の1つに、「アームロール」があります。
アームロールとは、簡単に言うとシャシーにコンテナ(荷台)を着脱させる役割でアームを装備したトラックのこと。
しかし、使っていないとその詳細まではなかなかわからないものです。
今回は便利な「アームロール」の気になる特徴や役割、操作方法を詳しくご紹介します。
中古アームロールトラック一覧
目次
アームロールのマルチな役割とは
アームロールと呼ばれるトラックとは、シャシーにコンテナ(荷台)を自力で着脱できるようアームが装備されているもの。
実は新明和工業株式会社の商品名が通称となったものであり、正式名称は「脱着ボディーシステム車」といいます。
別名、極東開発株式会社製造のフックロールやヒアブ製造のマルチリフト、イワフジ工業製造のロールオンと呼ばれることも。
アームロールは正式名称から想像できるように、このアームを使ってさまざまな形状のコンテナ(荷台)をトラックに装着できます。
コンテナ(荷台)を装備して産業廃棄物や液体、砂・砂利など特殊性のあるものから、食品や商品、もちろん一般貨物も運べます。
コンテナ(荷台)を付け替えることができるという特徴があるため、さまざまなものを運べるのは大きなメリットです。
また、コンテナ(荷台)部分をダンプカーのように傾けることが可能なので、積荷を降ろす作業が効率よく行えます。
作業用途がとても広く、便利なアームロール。
配達先や回収先にコンテナ(荷台)を置いておき、中が空になったり、いっぱいになったら回収に行くといったことが可能で、何台もトラックを所有せずに済みます。
国内外のトラック市場で人気の車種です。
アームロールの基本操作とコツや注意点は?
アームロールの基本事項がわかったところで、次は操作方法をご説明します。
アームロールの基本操作手順
基本的にコンテナ(荷台)の載せ降ろしは、リモコンで行います。
操作の手順とともに説明していきましょう。
下記の①~⑦の手順は載せるための手順です。
降ろす際は、逆の手順でおこなってくださいね。
①ジャッキのスイッチを入れる(ジャッキのスイッチがあるもののみ)
ジャッキは、載せるコンテナ(荷台)が重たい場合に効力を発揮するものです。
重たいものを持ち上げて引き上げようとすると、車両の前部が浮いてしまいウィリーしてしまうことがあります。
それを防ぐためにオーバーハング下にあるジャッキを降ろし、車体を固定するのです。
②クラッチを切ってPTO(パワーテイクオフ)スイッチを入れ、クラッチから足を離す
PTOスイッチは、エンジンの回転を油圧に変えるためのスイッチ。
クラッチからはゆっくり足を離すのがコツです。
③車外から見ながらリモコンのチルトボタンで、チルトを目一杯傾ける
④エンジンの回転数を上げる
重たいコンテナ(荷台)を載せ降ろしするためには、大きな力が必要。
エンジンの回転数を上げることで、その力を作ることができます。
回転数の目安は1500~2000回転です。
⑤アームを「降ろし」の状態にし、車掌をバックさせてアームのフックをコンテナ(荷台)にひっかける
フックがきちんと金具に掛かっているかと、コンテナ(荷台)のレールがきちんと車両のローラーと噛み合っているかを確認して作業しましょう。
⑥スイッチの「引き上げ」を押す
⑦全ての作業を終えたら、ジャッキを格納する(ジャッキのスイッチのあるもののみ)
アームロール操作のコツと注意点
安全第一のアームロールでの作業。
注意すべきポイントやコツを、以下にまとめてみました。
- 作業を行うときには、なるべく広いスペースを確保する
- 周囲に人がいないことを確認する
- コンテナ(荷台)のレールと車両のローラーが噛み合って、しっかり載っているか確認する
- 車両に載せたらコンテナ(荷台)の扉のチェック、シートの固定具合などを点検をする
- 作業を終えたら、ジャッキが格納されているか確認する
アームロールは操作手順だけ見ると単純なようですが、実際に操作してみると思うようにいかないことも出てきます。
安全に使用するには、事前の練習が不可欠です。
アームロールの操作はいきなりスムーズにできるものではないので、慣れるまでは人に誘導してもらったり、慣れているベテランからコツを教わりながら練習しましょう。
指差し確認しながら何度も繰り返し練習を重ねることで、作業の安全性を高めることができます。
トラックのアームロールの疑問点を解決!
操作方法や注意点のほかにも、気になることはありますね。
ここでは「アームロールの操作に特別免許は必要か」と「フックロールとの違い」についてお話しましょう。
アームロールに必要な免許とは
結論から言うと、アームロールでの作業に特別な免許は必要ありません。
トラックの重量に合わせた、大型、中型、準中型、普通のうちの、運転に必要な免許を取得しておけば大丈夫です。
アーム操作時に搭載クレーンや高所作業車のような免許や資格はいりませんが、アーム操作初心者は慣れるまで練習する必要があるので、免許を取るくらいの気持ちで行いましょう。
フックロールとの違いはあるの?
最初にもお話しましたが、正式名称「脱着ボディーシステム」と呼ばれるアームロールは、新明和工業株式会社の商標登録の名称です。
極東開発株式会社のフックロールと、機能に大きな違いはありません。
イワフジ工業のロールオンやヒアブのマルチリフトも機能的には同様の車両です。
紛らわしいかもしれませんが名称はメーカーによる違いであり、どれも機能的には同様ですので、好みや自分の使いやすいものを選びましょう。
中古アームロールトラック一覧
アームロールとは作業用途が広く便利なトラック!
さまざまなシーンで活躍でき、トラック市場で人気の高い「アームロール」。
正式名称は「脱着ボディーシステム」です。
さまざまなメーカーから違う名称で販売されていますが、機能的には大きな違いはありません。
着脱できるコンテナ(荷台)のおかげで、産業廃棄物や液体、砂や砂利など特殊性のあるものから食品や一般貨物の輸送まで、幅広く活躍しています。
リモコン操作で複雑なことはありませんし、特別な免許もいりません。
トラック重量に適した運転免許を取得していれば、作業できます。
しかし、アーム操作に慣れて安全に作業できるようになるまでには、かなり練習する必要があります。
初心者の場合は広い場所で人に見てもらい、指示してもらいながら練習しましょう。
慣れている人からコツを聞きながら練習すれば、早くマスターできるかもしれません。
アームロール作業中は細心の注意を払い、指差し確認をしっかりと行って、安全に作業ができるようにしましょう。