2023.05.03
トラックのアイドリングストップで燃費向上!アイドリングの消費量とは
こんにちは!グットラックshimaです!
トラックのアイドリング中はどのくらい燃料が消費されるのか、アンドリングストップでどれほど燃料費を節約できるか、気になる方は多いのではないでしょうか。
アイドリングストップを行うと、燃費が向上するだけでなく、他にも良い影響があります。
今回はトラックのアイドリングストップについて、得られる効果やアイドリング中のサイズ別・状況別の燃料消費量、アイドリングストップを行う際の注意点やポイントをご紹介します。
ぜひ参考にして、トラックの燃費向上を目指しましょう!
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目次
トラックのアイドリングストップは効果があるの?
アイドリングストップとは、駐停車時や信号待ちなどの止まった状態でエンジンを停止させ、不要なアイドリングを行わないこと。
トラックのアイドリングは乗用車とは違い、シフトをニュートラルの状態にして、無負荷状態で最低限の回転数でエンジンのみを稼働した状態をいいます。
長距離を走るトラックではアイドリングをしながら仮眠や休憩をとるケースも多いようですが、アイドリング中も多くの燃料が消費されているため、不必要に行わないことでの影響は大きいです。
環境省が発表している「地球温暖化対策のための税の導入」の「経済的な負担とCO2を減らすための取組み」では、1日5分間のアイドリングストップを行うことで、年間約1,900円の節約と約39kgのCO2(二酸化炭素)の削減効果があるとされています。
アイドリングストップをすることで燃料の削減につながり、お財布に優しいだけでなく、環境面においても地球温暖化の原因となるCO2(二酸化炭素)やNOx(有害な窒素酸化物)などの削減にもつながります。
トラックのアイドリング中の燃料消費量はどれくらい?
トラックにおいて、アイドリング中の燃料消費量はどれくらいなのでしょうか。
環境省・東京都の自動車使用に関するルールによると、トラックに関しては以下のような数値になっています。
トラックのサイズ別に比較してみましょう。
車両 | 燃料消費量 (10分間/L) |
二酸化炭素排出量 (10分間/g) |
小型トラック (2tディーゼル) |
0.08〜0.12 | 58〜87 |
中型トラック (4tディーゼル) |
0.13〜0.17 | 94〜120 |
大型トラック (10tディーゼル) |
0.22〜0.30 | 160〜220 |
例えば、毎日30分ずつアイドリングストップを行えば、大型トラックなら最高で約300Lで約42,000円の節約となり、二酸化炭素排出量は約240kgの削減となります。
(軽油140円の場合※2023年2月時点)
エアコンをつけたときの燃料は3割〜4割増加する
アイドリング中に消費する燃料は、エアコンを作動させると3割〜4割程度増加します。
小型・中型・大型トラックの場合で見てみましょう。
車両 | 燃料消費量(10分/L) | 燃料消費量(1時間/L) |
小型トラック | 約0.1〜0.156 | 0.6〜0.936 |
中型トラック | 約0.17〜0.221 | 1.02〜1.326 |
大型トラック | 約0.28〜0.39 | 1.68〜2.34 |
※エアコン動作の割合は、3割で計算
1時間エアコンをアイドリングで作動した場合、大型トラックの場合だと約2Lもの燃料消費となるため、アイドリングストップの効果が伺えますね。
状況別のアイドリング中の燃料消費量の目安を紹介
信号待ちの場合
信号待ちの時間としては、数分程度なのであまり大きな効果はないですが、積み重ねでの効果は期待できます。
例えば、大型トラックの場合、10分間に消費する燃料は0.22〜0.30Lと記載しましたが、信号機での停車が1分であれば、0.022〜0.03Lの燃料が消費し、エアコン始動時であれば、0.028〜0.039L程の燃料が消費されます。
市街地を長く走る人であれば、信号待ちの回数も多くなるため、信号待ちのたびでも、積み重なれば大きな燃費向上につながるでしょう。
休憩や仮眠の場合
休憩や仮眠をとる場合は、15分〜1時間程度ではないでしょうか。
上記で説明しましたが、大型トラックの場合を例に出すと、エアコン使用時なら1時間で約2L近くの燃料を消費します。
ただし長時間休憩や仮眠を取る場合は、季節によって寒さや暑さをしのぎたいですよね。
その場合は、車載扇風機や車載バッテリー式の冷暖房装置など補助装置を取り入れたり、屋内の休憩所を利用するのもおすすめです。
車中泊の場合
長距離トラックの人は車中泊する場合もあるでしょう。
厚生労働省では、トラック運転者に対して1日の拘束時間や休息期間が国のルールで定められており、拘束時間の限度は16時間、休息期間は8時間以上と決められています。
仮に8時間アイドリング状態で車中泊した場合は、大型トラックで見ると約11〜14L、エアコン使用時は約14〜19Lもの燃料を消費します。
夏や冬以外の過ごしやすい時期はエアコンを使用しない、車から離れる場合はエンジンを切るなどの工夫をすると良いでしょう。
トラックのアイドリングストップを行う際の注意点
環境面やお財布に優しいアイドリングストップですが、良いことだけではありません。
問題点もありますので、いくつか紹介していきます。
エアコンが使えない
車内のエアコンは、エンジンで可動しているためアイドリングストップの最中はエアコンが止まります。
いくら燃費や環境のためとはいえ、夏の熱中症や冬の寒さに耐えるのはなかなか厳しいですよね。
上でお伝えした通り、アイドリングストップを行う場合は決して無理をせず、車載扇風機や車載バッテリー式の冷暖房装置などを使うなどの対策をとると良いでしょう。
バッテリーが劣化しやすい
バッテリーは、エンジンの停止と再始動が繰り返されることによって負荷がかかります。
アイドリングストップ搭載車のバッテリー寿命は平均して3〜4年と短い傾向にあり、アイドリングストップを繰り返す動作は、バッテリーの劣化を早めてしまいます。
冷蔵・冷凍機能が停止する
エンジンを停止すると、冷蔵・冷凍機能は基本的には止まってしまいます。
冷凍・冷蔵車のトラックはサブエンジン式と直結式があり、サブエンジン式であれば停止状態でも保冷は可能ですが、直結式であればアイドリングストップを行うのは難しいでしょう。
部品の劣化を早めてしまう可能性がある
エンジンの停止、再始動を繰り返すことにより、バッテリー以外にもオルタネーターやセルモーターに負担がかかります。
エンジンの振動により、ゴム製の部品やベルト類なども摩耗してきますので、こまめな点検が必要です。
また、アイドリングは不安定になる場合があり、放置するとトラブルに繋がる可能性もあるので、対応を知っておくと安心です。
「トラックのアイドリングが不安定になる原因は?対処法も解説!」もぜひ参考にしてくださいね!
トラックのアイドリングストップで燃費向上するポイントは?
トラックのアイドリングストップで燃費を向上させるために、一番効果が得られやすいのはどんなときでしょうか。
効果が得られる時間や、アイドリングストップを進めるためにおすすめの取り組みをご紹介します。
一般財団法人省エネルギーセンターによると、エンジンを始動するときに必要な燃料はアイドリング5秒分に相当するとされており、5秒以上停車する場合は、アイドリングストップした方が良いという報告があります。
5秒以上の停車であれば、燃料の節約が期待できるでしょう。
アイドリングストップには注意点もいくつかありますが、そういった注意点を解消するために、日本トラック協会ではアイドリングストップ支援機器の導入を支援する取り組みをしています。
すでにご紹介しているものもありますが、以下のような助成対象となるものを利用するのも効果的です。
蓄熱式暖房マット(仮眠ベッド用)
エンジンを止めた状態で約5時間〜7時間稼働ができ、40℃程度の保温力が望める蓄熱式のマットです。
1時間程度の走行で蓄熱を完了する機能をもっています。
また、バッテリーから直接電源をとる電気敷き毛布などもあります。
車載バッテリー式冷房装置
車載のバッテリーを電源として、冷房用の電源コンプレッサーを動かす方式のクーラーです。
最大で6時間程度使用できます。
エアヒーター(独立燃焼式暖房装置)
車両のガソリン燃料を活用した独立燃焼式暖房装置で、エンジンを止めた状態での暖房が可能です。
燃料は燃料配管の途中から燃料ポンプによりヒーターの燃焼装置に送油される仕組みになっていて、外部から吸入した空気を温風にして運転室内を暖めます。
消費電力は8時間運転しても8A/h程度で、燃焼消費量も最大で1時間あたり0.24Lと非常に少ない量で済むため、バッテリーの大きな負担になりません。
トラックステーション等の仮眠・休憩施設の利用促進
外部電源供給設備を設置したトラックステーションなど、休憩・睡眠ができる施設の積極的な活用を推進しています。
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トラックのアイドリングストップで燃料費を節約!
トラックはアイドリング中でも燃料を消費します。
アイドリングストップ中の燃料消費量は、大型トラックで10分間で0.22〜0.30L、中型トラックで0.13〜0.17L、小型トラックで0.08〜0.12Lです。
エアコンを使用した場合は、さらに消費量が3〜4割増加します。
そのため、例えば1日5分間アイドリングストップを行うだけでも、年間約1,900円の燃料費の節約、約39kgのCO2(二酸化炭素)の削減につながります。
ただし、アイドリングストップ中はエアコンが使えず、バッテリーが劣化しやすい、冷蔵・冷凍機能が停止する、部品の劣化を早めてしまう可能性があるため、注意を踏まえた上で行いましょう。
支援機器などをうまく活用し、燃費向上を目指せると良いですね。
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