2020.12.17
トラックの積載量と重量の関係は?計算法や重量ごとの最大積載量も
こんにちは!グットラックshimaです!
トラックには大型・中型・小型があり、どれを選べばちょうど良く荷物を載せられるか、悩む方もいらっしゃいますよね。
荷物を載せていないときや少ないときは気になりませんが、積荷の多いときには一体どのくらいまで積めるのか、心配になることもあるかと思います。
トラックの最大積載量は法律で決まっていて、超えてしまうと罰則もあるんです。
最大積載量を出すには車両総重量と車両重量の数字が重要で、計算する方法もあります。
今回はそんなトラックの重量や積載量についてのお話。
それぞれの基準や計算方法、最大積載量の目安などについて詳しく解説します。
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目次
トラックの積載量と重量の違いや計算方法は?軸重と輪荷重も確認!
トラックには車両総重量、車両重量、積載量、最大積載量という、重さの基準があります。
その意味や違いについて、一つずつ見ていきましょう。
トラックは荷物を積んで公道を走行し、荷物を運搬することのできる車両です。
そのためには、道路法などで決められた積荷の重量を守らなければなりません。
まず、トラックに積むことのできる量のことを「積載量」と言います。
トラックの重量を表す単語には、さまざまなものがありますが、この積載量を計算するためには車両総重量と車両重量が重要です。
「車両重量」とは、乗員などを含まない車両の重さのこと。
燃料、オイル、水などの最低限必要なものの規定全量と、標準仕様の荷台重量は含まれます。
つまり、キャブとシャシと架装の重量を合わせた車両そのものの重量が「車両重量」です。
「車両総重量」とは、車両重量に定員人数×55kgで体重計算した、全乗員分の重量と最大積載量を合わせた重量のこと。
一般的な車両総重量の目安は、大型トラックが20〜25t以下、中型トラックが8t未満、小型トラックが4~5t程度となっています。
「車両重量」と「車両総重量」がわかると、「積載量」を計算で算出することが可能です。
積むことが可能な最大の積載量を「最大積載量」と言います。
「最大積載量」は「車両総重量」-「車両重量」-「全乗員重量(定員×55kg)」という計算式で出すことができます。
軸重と輪荷重の重さにも決まりが!
トラックの軸重と輪荷重についても重さの規定があるため、知っておきましょう。
軸重とは、1本の車軸にかかる重さのことで、10tを超えてはならないと定められています。
輪荷重とは、1つの車輪にかかる重さのこと。
こちらは5tを超えてはならないと定められています。
最大積載量がクリアしていても、軸重や輪荷重がオーバーしていては、安全に走行することができないため法律違反となり、積むことができません。
荷物を積む際には、しっかりと確認しましょう。
トラックの種類別に最大積載量の目安を紹介!
最大積載量は、大型・中型・小型でそれぞれ異なります。
法律で定められている「車両総重量」でも、大型トラックで20〜25t以下、中型トラックで8t未満、小型トラックで4〜5tが目安です。
これを元に、「車両総重量」から「車両重量」と「全乗員重量(定員×55kg)」を引いて計算します。
大型トラックの車両総重量に幅があるのは、ホイールベース(最遠軸距)が関係しています。
ホイールベースとは、車両最前部の車軸中心から最後部の車軸中心までの水平距離のこと。
この長さが「5.5m未満」なら車両総重量は20t、「5.5m以上7m未満」なら全長9m未満で20t・全長9m以上で22t、「7m以上」なら全長9m未満で20t・全長9m以上11m未満で22t・全長11m以上で25tと車両総重量が定められています。
これによって最大積載量も変わりますが、目安は6.5t以上です。
中型トラックは4tトラックとも呼ばれ、積載量も4t程度(3〜6.5t)が目安ではありますが、必ずしも4tを載せられるわけではありません。
しかし2007年に改正された道路交通法で、中型自動車は車両総重量11tまでと変更されたため、現在は4t以上の積載が可能なトラックも出ています。
小型トラックは積載量が決められていて、2t以下なら積むことができます。
そのほか増トントラックという、中型トラックの積載量を増加させたトラックもあります。
増トントラックの最大積載量は、6.5t〜8tまで増やすことが可能です。
もともと4tの中型トラックは6.5tの増トントラックに、6tの中型トラックは8tの増トントラックに変えられます。
大型トラックの免許が必要になるので注意が必要ですが、維持費や購入費用が安いので、費用を抑えて荷物を増やしたい場合に重宝するトラックです。
最大積載量を決定を左右するポイントとして、架装の有無や種類も関係します。
架装が重くなればなるほど最大積載量が減るため、架装を搭載するときには最大積載量にも配慮して選ぶと良いでしょう。
トラックの積載量や重量に関する罰則はある?
トラックの最大積載量を超えて過積載で走行してしまった場合、どうなるのでしょうか。
過積載となれば、走行中の危険や道路への悪影響が生じます。
そのため罰則が定められており、過積載の重量の割合によって罰則が分かれています。
①過積載の割合が100%以上
→違反点数6点と懲役6ヶ月以下または罰金10万円以下
②過積載の割合が50%以上
→違反点数3点と反則金4万円
③過積載の割合が50%未満
→違反点数2点と反則金3万円
2015年からは罰則が強化され、最大積載量の2倍を超過して走行している場合、そのドライバーは即時告発の対象となりました。
即時告発の場合、100万円以下の罰金が課せられることがあります。
また、ドライバーだけでなく運送会社や荷主にも責任があるとされており、罰則が課されることがあります。
最悪の場合、運行管理者資格証の返納命令が出されて事業所資格取り消しとなったり、荷主へ警察署長から再発防止命令が勧告されることも。
再発防止命令に違反すると、6ヶ月以下の懲役もしくは10万円以下の罰金という、重い罰則が課されることがあります。
過積載には十分気をつけましょう。
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トラックの最大積載量を守って安全走行を!
トラックには車両重量、車両総重量、最大積載量…と、重量を表す指標がいろいろありますが、それぞれをしっかりと理解して、過積載にならないように気をつけましょう。
車両重量は車両そのものの重さで、必要最低限の装備をした状態のキャブ・シャシ・架装の重量を合わせた重さです。
車両総重量は、車両重量に定員人数の全体重と最大積載量を合わせた重量のこと。
トラックの大きさ(小型、中型、大型など)によって決まっています。
積荷に関して重要な「最大積載量」は、以下の計算で求められます。
「車両総重量」-「車両重量」-「全乗員重量(定員×55kg)」
この計算で求めた以上の積載量を超えた積荷を積んで走行した場合、過積載となり、ドライバーには過積載の割合ごとに罰点や罰金が課されます。
また、事業所や荷主にも罰則がおよぶこともあります。
最大積載量を守らず走行してしまうと、車体へのダメージが大きくなるだけではありません。
制動距離が伸びたり荷崩れの原因となり、バランスを崩して対向車線へのはみ出しや横転、といったことになりかねません。
必ず守って安全に走行できるようにしましょう。