2020.10.01
トラック冷却水の点検方法は?補充手順や交換方法、交換時期も解説
こんにちは!グットラックshimaです!
トラックの部品の中でも重要なエンジン。
エンジンの周囲には複数の液体が格納されており、それぞれ重要な機能を果たしています。
エンジンオイルや冷却水、ウォッシャー液、ブレーキオイル…。
さまざまな種類の液体があるなか、エンジンのサポートで欠かせないのが冷却水です。
しかし冷却水のことはエンジンの調子ほど普段から注意してみていない、という方もいるのではないでしょうか。
冷却水の役割や点検方法、補充のタイミングなど、詳しいことがわからないという方のために、今回は冷却水についてお話しましょう。
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目次
トラックの冷却水は点検が大事!その重要な役割とは?
冷却水とは、別名クーラント液やラジエーター液と呼ばれるエンジン周りにある液体の一種で、リザーバータンクに入っています。
冷却水の役割は、ずばりエンジンを冷やすこと!
エンジンは走行しているうちに熱を帯び、冷やさず放っておくとオーバーヒートを引き起こして故障してしまいます。
冷却水はオーバーヒートを防ぐために、重要な役割を担っています。
もしエンジンを冷却水で冷やさず走行していたら、10分足らずで走行不可能になってしまいます。
オーバーヒートを起こすと白煙を上げて炎上したり、最悪のケースでは爆発してしまうことも!
そのため、冷却水は切らさないよう常に点検しておくことが大切です。
トラックの冷却水の点検方法は?
冷却水がなくなってしまうと大変危険であることは、わかっていただけたと思います。
未然に防ぐためには、どのように点検すれば良いかが重要なポイントですね。
冷却水の点検方法は以下のように、主に3つあります。
- 水温計(H/C)を確認する
- リザーバータンクの液量を確認する
- 冷却水の濁りや汚れがないか確認する
それぞれを詳しく見ていきましょう。
水温計(H/C)を確認する
水温計はガソリンメーターやスピードメーターの近くにあります。
H(ホット)とC(クール)の表示があり、正常に冷却処理が行われている場合はC付近を示しています。
水温計の表示がHに近い方を示し始めたら、高温に近づいているサインです。
停車中の水温計表示がCでも走行していくとHに近づくようなら、一度冷却水タンクを直接確認してみましょう。
リザーバータンクの液量を確認する
リザーバータンクの確認は、必ずエンジンを停止してから行いましょう。
万が一高温になってしまっていると、やけどなどの危険があります。
オーバーヒートを起こしてしまってから確認する場合も同様です。
すぐにエンジンルームを開けることはせず、エンジンを停止させて数十分待ってから点検しましょう。
熱くなると100度以上になる場合もあり、リザーバータンクの蓋を開けたときに、勢いよく熱くなった冷却水が噴出してくる恐れがあるからです。
また、リザーバータンクはウォッシャータンクと見間違えやすいパーツです。
見間違いのないように、見分け方のチェックポイントをご紹介します。
まず、タンク内の液体の色が違います。
通常、冷却水は赤色や緑色に着色されています。
それに対して、ウォッシャー液は無色です。
さらにリザーバータンクの接続先からも見分けることが可能。
リザーバータンクからはほとんどがラジエーターキャップへ接続されているパイプに繋がっているので、ラジエーターからたどればリザーバータンクを見つけられます。
リザーバータンクが見つかったら、液量を確認しましょう。
タンクに「MIN」と「MAX」もしくは、車種によっては「LOW」と「FULL」や「LOWER」と「UPPER」と記してありますので、冷却水がその表示の間にあることを確認してください。
少ない場合には冷却水を補充しましょう。
冷却水の濁りや汚れがないか確認する
冷却水の液量のほかに、エンジントラブルを避けるために重要なのが冷却水の濁りや汚れです。
冷却水は通常、液体に色がついていますが、透き通っています。
濁っているように見えたりサビやゴミが混ざっていると、古くなっているサインです。
冷却水は古くなると、冷却力が下がったりサビやすくなることがあります。
その結果ラジエーターの内部が詰まり、エンジントラブルに繋がります。
トラックの冷却水の補充・交換手順、注意点を解説!
点検で異常があった場合、すぐに冷却水の補充や交換をしましょう。
まずは補充の手順を説明します。
冷却水の補充手順
- 自分のトラックに合う冷却水を準備する
- ラジエータータンクのキャップを開ける
- 冷却水を補充する(量は「MIN」と「MAX」の間)
- ラジエータータンクのキャップを閉める
冷却水の交換手順
- 自分のトラックに合う冷却水を準備する
- エンジンを十分に冷やす
- ラジエーターのコックを回してキャップを緩め、冷却水をタンクから排出する
- ラジエーターのコックを締めて真水を入れ、エンジンをかけてしばらく放置
- エンジンを止め冷やし、コックを緩めて真水を抜く
- ④、⑤を繰り返す
- コックをしっかりと締め、新しい冷却水(希釈済み)を入れる
- エア抜きニップルを緩め、余分な空気を抜く
以上の方法で交換完了です。
以下の4点の注意点を守って、安全に冷却水を補充・交換しましょう。
- エンジンは必ず冷えた状態で行いましょう。やけどなどの原因になります
- 必ずトラックに合った冷却水を使用しましょう。サビの原因になるため、水道水の代用はしないこと(緊急時のみ、一時的ならOK)
- 希釈済みの冷却水以外は、必ず決められた割合で希釈して使用しましょう
- 冷却水の漏れ防止のため、作業ごとにコックを緩めたり締めたりすることを忘れずに行いましょう
冷却水の補充や交換の際は、上記の注意点をしっかりと守ってくださいね。
また「クラントチャージャー」という専用の道具を使用すると、冷却水の補充や交換が楽にできるので、作業の際は使ってみることをおすすめします。
トラックの冷却水、交換時期の目安は?交換サインを見極めよう
トラックの冷却水の交換目安は、2つポイントがあります。
1つ目は、当然ですが冷却水が減ってきたとき。
2~3日という短い期間で減っているようなら漏れていることもあるので、必ず一度は整備工場などでみてもらいましょう。
2つ目は、冷却水が濁ったり汚れたりしてきたときです。
前述したように、冷却水の濁りや汚れは、エンジントラブルの元になります。
目視して変化が見られた場合には、早めに冷却水を補充・交換しましょう。
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冷却水はマメに点検!異常があったらすぐに補充や交換を
エンジンを冷やす重要な役割を果たす冷却水。
エンジンを冷やさずに走行すれば、オーバーヒートを引き起こし、10分も走行できないでしょう。
冷却水はしっかりと、日々点検しなければなりません。
点検のチェックポイントは主に3つ。
- 水温計(H/C)を確認する
- リザーバータンクの液量を確認する
- 冷却水の濁りや汚れがないか確認する
各確認を行う場合は、必ず冷却水が冷めてから行いましょう。
熱いときには100度にも達するため、エンジンを切ってすぐにキャップを開けることはしないでくださいね。
点検で不備があった場合には、補充や交換をする必要があります。
手順や注意点をしっかり確認して、正しく補充・交換を行いましょう。
冷却水の補充・交換のタイミングの目安は、冷却水が減ったり、濁りや汚れが出てきた時です。
明らかに短い期間で冷却水が少なくなる場合や、補充・交換が自分で難しい場合には、整備工場などで整備してもらいましょう。
冷却水はエンジンを正常に稼働させるために、とても重要な役割を担っています。
安全走行ができるように、こまめな点検を心がけてくださいね。