2020.12.23

トラックのホイールナットが緩む原因とは?対処法や予防法も解説!

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こんにちは!グットラックshimaです!

 

トラックを走行していてハンドル操作が悪くなったり、ガタガタとタイヤ部分に違和感を感じた経験はありませんか?

 

実は日々点検していても、チェックポイントを知らずに危険予兆を見逃してしまうことがあります。

トラックのタイヤ部分「ホイールナット」も、その1つです。

 

タイヤ交換やホイールを履き替える際には、取り外して締め直すホイールナット。

そのときに正しい知識がないと、タイヤを危険な状態にしてしまうことも!

 

そこで今回はトラックの足元を支えるタイヤのホイールナットについて、安全走行につなげるためにも詳しく解説していきます。

タイヤ交換でナットを締める整備士

 

 

トラックのホイールナットが緩む原因とは?

トラックのホイールナットはプロが締めれば緩むことはありませんが、何の知識もない素人が締めると徐々に緩んできます。

 

緩む原因には、以下の2つがあります。

それぞれについて詳しく解説していきましょう。

  • ホイールナットの締め方が正しくない
  • 仕上げにトルクレンチを使わない

 

【原因1】ホイールナットの締め方が正しくない

ホイールナットの締め方にはコツやポイントがあり、それを知らなければ緩みやすいホイールとなってしまいます。

ホイールナットは、グイグイと力ずくで締めればいいというものではありません。

締める順番と、正しい締め方があります。

 

ナットの穴は4~5個です。

その1個を強く締めても他のナットが締まっていなければバランスが取れず、緩んでしまいます。

ナットを締めるときのポイントはジャッキアップした後、対角線上に順番に締めること。

はじめは、手を使って1個ずつ締めていきます。

その際にタイヤをゆすって確認しながら締めると、1番最初に締めたナットが緩んでいることがあります。

そのナットをまた手で締めましょう。

そうすることで適度な力でナットを締めることができるので、次にトルクレンチを使用して、また対角線上に順番に締めていきましょう。

 

 

【原因2】仕上げにトルクレンチを使わない

最後の仕上げに使うトルクレンチですが、トルクレンチを使用しないとボルトとナットの力のバランスが取れずに熱膨張率が変化してしまいます。

その結果、ナットが緩んでしまうことに。

トルクレンチは「どのくらいの力で作業しているかが測定できる」精密機器です。

測定しながらナットを締めることで、適正トルクで締められます。

 

以上のように、ホイールナットが正しく締められていなければ、緩んでしまいます。

 

ホイールナットが緩むと、さまざまな危険が起こることに。

緩んだホイールナットによりタイヤがぐらついてハンドルを取られてしまったり、脱輪を起こして外れたタイヤが周りの人や物に当たったりして、大事故に繋がるケースもあります。

 

少しでも異変を感じたらそのまま放置することなく、すぐに点検しましょう。

場合によっては、整備工場などの専門家のいるところでしっかり修理してもらいましょう。

 

中古ホイール一覧

 

 

トラックのホイールナットの緩みを防止!予防法や対処法を徹底解説

ホイールナット

緩むと大変危険であるホイールナットですが、そもそも緩まないように予防する方法はあるのでしょうか。

ここではホイールナットが緩んでしまう前に、それを防ぐ方法についてお伝えします。

 

まず、ホイールナットに異常がないかを定期的に点検することが大切です。

特に注意すべき点検のタイミングは、タイヤ交換後やホイールの履き替え後です。

トルクの数値を確認しながらホイールナットを点検しましょう。

 

トルク数値は、トラックの車種で異なります。

取扱説明書に記載してあるトルク数値を参考にしましょう。

トルクの規定数値は以下の通りです。

  • 「JIS方式(8穴)・新ISO方式(8穴・10穴)」→550~600N・m(大型車の締め付けトルク)
  • 「JIS方式(6穴)・ISO方式(10穴)・新ISO方式(8穴・10穴)」→車両ごとの規定トルクを使用

 

また、ナットの種類にも注意が必要です。

特にホイールの素材が変更になった場合には、ナットの種類も変更しなければなりません。

スチールホイールとアルミホイールでは使用するナットの種類が異なる場合が多く、見た目では違いがわかりづらいので、しっかりと確認しましょう。

 

日々の点検によっても危険回避ができます。

具体的な日々の点検項目は以下の5つです。

  1. ホイールナットがサビていないか
  2. ホイールナットにヒビや亀裂がないか
  3. ホイールナットは全て付いているか
  4. ホイールナットから出ているボルトの長さは均一か
  5. タイヤの空気圧は適正か

 

自分で日々点検しつつ、定期点検で専門家にしっかり確認してもらえば、予防対策は確実なものになりますね。

 

さらに点検時、ホイールナットの「増し締め」を行うと予防に効果的です。

「増し締め」とは、ホイールナットの緩みをチェックし、既定のトルク数値で締め直すこと。

「ただ単にきつく締め直すのではない」ということがポイントです。

規定以上のトルク数値で締めてオーバートルクになってしまうと、ホイールナットに負荷がかかり、緩みや破損の原因になります。

締め過ぎには十分注意してくださいね。

 

増し締めのタイミングの目安は、50~100km走行後です。

走行距離を見て、気づいたときに行いましょう。

 

 

ホイールナットが緩む原因を知って点検と予防で安全走行を

トラックの日々の走行に、密接な関わりのあるパーツ「ホイールナット」。

ホイールナットの点検、整備を怠ると脱輪やハンドル操作ミスなどに繋がり、大事故を引き起こす恐れがあります。

 

ホイールナットが緩む原因は2つ。

  • ホイールナットの締め方が正しくない
  • 仕上げにトルクレンチを使わない

ホイールナットは対角線上に締めていくという、正しい順序があります。

また、ホイールナットを締める際のトルク数値が非常に重要で、低すぎても高すぎてもいけません。

必ず仕様書で決められた適正数値のトルクで締めるのが大事です。

 

ホイールナット緩み防止のため、点検はドライバーが日常的に行い、定期点検の際には専門家にしっかりとチェック!

また、増し締めも50~100km走行後を目安に行うといいでしょう。

 

周囲の人だけでなく、ドライバー本人の命を守るうえでも大切な予防対策です。

事故防止のために毎日の点検をしっかりと行い、安全な走行を心がけてくださいね。

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