2023.03.24
トラックのオーバークールとは?起こる原因や予防策・対処法を紹介!
こんにちは!グットラックshimaです!
トラックを運転する上で、オーバーヒートというのは聞いたことがあると思いますが、オーバークールについてはあまり馴染みがないですよね。
オーバークールはオーバーヒートの逆で、エンジンが冷えすぎて異常をきたす状態です。
そのままにしておくとエンジンが焼き付くこともあり、大きなトラブルにつながる可能性もあります。
今回は、オーバークールの症状と対処法について紹介していきます。
事前に症状を把握して早期に対応できるようにしておきましょう。
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目次
トラックのオーバークールとは?
オーバークールとは、エンジンが異常冷却状態になることをいいます。
エンジンが冷却されずに異常に温度が上がってしまうオーバーヒートについては想像しやすいと思いますが、エンジンは冷えすぎても同様に異常をきたしてしまいます。
オーバークールは具体的にどんな症状?
エンジンがオーバークールになると、トラックには次のような症状が現れます。
- エンジンの不完全燃焼で燃費が悪化する
- エンジンの不完全燃焼で黒煙発生の原因となる
- エンジンがスムーズに動かずエンジンオイルが劣化する
- エンジンの温度がなかなか上がらず、エンストを起こしやすくなる
- エンジンの焼き付きが起こり、動かなくなる
- エンジンが温まらずヒーターが効かない
この中で、最も深刻なのはエンジンの焼き付きです。
エンジンが冷えすぎて焼き付きを起こすとは考えにくいですが、実際に起こる症状です。
エンジンは金属製のため、冷えると収縮します。
この収縮が原因で、エンジン内のクリアランス(ピストンとエンジンシリンダー内の隙間)の設定が狂ってしまいます。
さらにエンジンオイルが冷えて硬くなり、潤滑油としての機能を果たさなくなるため、このままの状態で長く稼働させると焼きつきが発生してしまうのです。
エンジンの焼き付きが発生すると最悪の場合、自走不能となり、エンジンの再稼働ができなくなってしまいます。
トラックでオーバークールが起こる原因は?
深刻な故障を引き起こすオーバークールですが、どのような原因で発生するのでしょうか?
発生原因を確認していきましょう。
考えられる原因は以下の2点です。
- ラジエーターの故障
- サーモスタットの故障
ラジエーターの故障
ラジエーターはエンジンを冷やすための装置です。
ラジエーターの中にはクーラント(LLC)と呼ばれる液体が循環しており、ラジエーターはこのクーラントを冷やしてエンジンのまわりに送り込み、エンジンを冷やします。
ラジエーターが故障すると適切な量のクーラントをエンジンに送り込むことができずにオーバーヒートを起こしたり、逆に多く送り込み過ぎてオーバークールとなる場合があります。
サーモスタットの故障
サーモスタットとは、温度変化で膨張・収縮を行う温度調整スイッチで、クーラントを循環させる際の調整弁の役割をしています。
エンジンが高温になるとより多くのクーラントをエンジン内に送り込み、温度が下がるとクーラントの送り込む量を調整します。
先ほどのラジエーターの故障と同様に、サーモスタットの故障でもエンジンの温度調節が適切にできなくなります。
また冬場には、単純に外気温が低すぎてエンジンを動かしてもすぐに温まらずにオーバークールになってしまう場合もあります。
オーバーヒートが発生した場合については「トラックのオーバーヒート、原因や対処法は?こんな症状には注意!」で解説をしていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
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トラックのオーバークールを防ぐ策や対処法
それでは、トラックのオーバークールを防ぐための対策や、オーバークールが発生してしまった場合の対処法について紹介していきます。
オーバークールを予防するための対策は
オーバークールを防ぐための対応としては、原因となるラジエーターやサーモスタットを定期的に点検し、必要であれば交換することです。
ラジエーターの故障原因としては、キャップやガスケットの破損、クーラントへの異物の混入や経年劣化によるパイプの破損などがあげられます。
また、サーモスタットについては、構造が比較的単純な部品のため、寿命としては10年程度といわれていますが、常に稼働している部品ですので使い方によっては寿命が変動することもあります。
ちなみに、サーモスタットの交換については比較的安く済む部品で、交換工賃込みでも10,000円〜20,000円で対応ができます。
点検とあわせて状況によっては交換をするのも予防としては良いでしょう。
オーバークールが発生した場合の対処法
実際にオーバークールが発生した際はどのような対応を取れば良いでしょうか?
オーバークールが発生した場合は、できるだけ早くエンジン内部の温度を上げることが必要です。
対応としては、ラジエーター前の外気取り込み口を塞ぐことで、クーラントの冷却を減らしながら、エンジン内部に冷たい空気が入らないようにします。
または、エンジン始動から走り出すまでに少し時間をおくことや、高速走行時にあまりスピードを出さない、などがあげられます。
ただし、これは応急処置に過ぎないので早めに修理工場などで点検をする必要があります。
また、オーバークールが発生するほどラジエーターやサーモスタットが劣化している場合は、他の部分の経年劣化も進んでいる証拠ですので、車自体の買い替えも検討する時期かもしれません。
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トラックのオーバークール防止には早めの点検が必要
気温が低い場合やラジエーターの故障、サーモスタットの不具合でオーバークールが発生しやすくなります。
オーバークールはエンジンが温まらないだけでなく、ヒーターも効かず、そのまま放置しておくと自走不能になる可能性もある深刻なトラブルです。
対策としては、定期的な点検でラジエーターやサーモスタットの不具合について早めに気づくこと、場合によっては交換する必要があります。
また、実際にオーバークールが発生してしまった場合には、車の経年劣化が進んでいることも考えられるので買い替えも検討しましょう。
トラックの部品購入や各種手続き、買い替えのご相談は、グットラックshimaへお気軽にお問い合わせください!