2020.01.08
トラックの上物の種類って?特徴を詳しく解説!
こんにちは!グットラックshimaです!
中古トラックをお探しの方は、購入するトラックの種類の多さに、何をどう選んだらよいかわからず、迷うこともあるかと思います。
トラックの上物にはさまざまな種類があり、価格にも幅があります。
決して小さい額の買い物ではありませんので、慎重に選びたいですよね。
そんな時、何を基準に選べばよいのか、トラックの上物の種類の知識をつけておけば安心です。
今回はトラックの上物とは何か、どんな種類があるかなど基本部分はもちろん、上物の特徴や選び方についてお話します。
目次
種類を知る前に、まずはトラックの「上物」って?
トラックの「上物」は、架装やボディとも呼ばれています。
上物はトラックを選ぶ上で、最も重要かつトラック選びの起点とも言える要素です。
トラックは大きく2つの部分に分けられます。
1つは「車体(シャーシ)」と呼ばれる、座席や車輪のついている部分。
もう1つが「上物(架装、ボディ)」です。
実はこの上物、必ずしもトラックメーカーが製造しているわけではないのです。
車体はトラックメーカーですが上物は専門業者の製造、といったトラックも多いです。
車体構造はどのトラックも同じですが、上物は用途や専門業者によって異なるので、よく調べておきましょう。
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トラックの上物、種類別の特徴とは
トラックの上物にはさまざまな種類が存在します。
大まかに分けて5つの種類があるので、順番に見ていきましょう。
1.平ボディ
平ボディとは、一番オーソドックスな上物です。
平ボディの名の通り、屋根がなく、平たい荷台だけが車輪の上に乗っている構造のトラックです。
荷台は左右と後ろの3方をアオリという側板で囲い、箱にした状態です。
平ボディのメリット
- 市場流通量が多いため価格が安く抑えられる。
- 屋根のないオープンデッキゆえ、汎用性が高い。道路交通法上問題がなければ、何でも載せて運ぶことができる。警察の通行許可を取れば、道路交通法規定外の大型荷物でも搬送できる。
- 「構造変更手続き」をすれば、必要に応じて上物の取り替えが可能。
- 作業効率の良さ。荷物の積み下ろしが楽なので作業時間が短縮できる。
平ボディのデメリット
- 悪天候に弱いため、荷台への積み下ろし時は雨風にさらされることになる。積み荷を積んだままの状態では濡れてしまうので、防水のトラックカバーなどで覆う必要がある。
- 防犯対策が甘い。荷室がではないため、盗難やいたずらに合う可能性が高まる。
- 荷台からの落下事故につながりやすい。アオリ(側板)が低い場合は注意が必要。
種類は作業区分や運搬荷物、運搬距離によって3つに分けられます。
①小型平ボディ ②中型平ボディ ③大型平ボディ
この3タイプは「短距離で荷物の軽いもの」から順に①、②、③と、「長距離で重い大きい荷物」へと用途が移行していきます。
使う用途に応じて細かく選択できるのも魅力です。
平ボディについて、もっと詳しく知りたい場合は「トラックの平ボディとは?特徴やメリット、乗り方を伝授!」もご覧ください!
2.バン
バンとは、アルミ性の箱状の荷台のことです。
バンも、平ボディと同様によく使用される上物の種類です。
アルミバンのメリット
- 雨風に強い。荷物を濡らさずに配送できる。
- 落下事故の心配がない。
- 上物側面に広告を貼ることが可能なので、宣伝効果が期待できる。
アルミバンのデメリット
- ウイングに比べて作業効率が悪い。(ウイングについては下でご紹介します)
- 開口部や荷物の積み下ろしに制限が出る。
バンの代表的な種類は、冷蔵バンと冷凍バンです。
主に食品輸送に使用され、最もポヒュラーな食品輸送トラックの上物です。
3.ダンプ
ダンプは特装車の一種です。
最大の特徴は、手を使わずに荷台部分を傾けて荷物を下ろせる点です。
土砂などの細かいものや産業廃棄物の輸送に適しています。木材の運搬にも使用できます。
デメリットは、荷台を傾ける仕組みに油圧を使用している点です。
「油圧作動油」が必要になるので動作コストがかかります。考慮して選びましょう。
代表的なダンプの種類は5種類あります。
1)リアダンプ
一般的で馴染みのある、ダンプの代表格です。
荷台部分を傾けて荷物を下ろせるので、土砂を運搬するのに多く使われます。
2)サイドダンプ
サイドダンプの名の通り、サイド(左右)に荷台部分を傾けて荷物を下ろせるダンプです。
3)三転ダンプ
リアダンプとサイドダンプの両方の機能がついています。左右と後方に荷台を傾けられ、三方に自在に荷下ろしができる構造のダンプです。
4)重ダンプ
20~300トン以上もの積載量で威厳を放つのが重ダンプです。
人の身長の何倍もある巨大タイヤが装着されており、国内では公道を走ることはできません。
鉱山などで使用しているので、目にすることは少ないダンプです。
5)ローダーダンプ
荷台の座席側を持ち上げ、荷台を斜めにするのがダンプ。
その斜めになった荷台部分をさらに後方にスライドできる機能がついたダンプです。
車両運搬などに使われています。
4.ウイング
ウイングは上物は箱型荷室で、荷室の側面がウイング上に大きく開閉し、荷台の横から荷物の積み下ろしができるのが特徴です。
ウイングのメリット
- 横から荷物の積み下ろしができるので、バンに比べて作業効率が良い。
- フォークリフトやウィングの種類(天井側面一体型)によってはクレーンでの積み下ろしも容易にできる。
- 開口部が広く、荷室全体を把握しながら作業できるので、荷室スペースを有効活用できる。
ウイングのデメリット
- 帆ウイングは雨風に弱い。
- 天井側面一体型ウイングは、上物の重量が重くなる。
- 天井側面一体型ウイングは、天井の低い場所では開口できない。
- 天井固定型は、フォークリフトやクレーンを使用しての積み下ろしが困難。
ウイングは上物の素材や開口方法によって、3種類に種別されています。
1)天井側面一体型と呼ばれる荷室を持つウイング
一般的に普及しているウィングタイプがこれに当たります。
天井と側面が90度開くタイプと、天井と側面が約135度の開口ができる「オーバーウイング」と呼ばれるタイプの2タイプあります。
自動車部品や家電製品などのパレット搬送に使用されるので、大変重宝する上物です。
2)荷台がゴム製の幌で覆われている「幌ウイング」
「幌ウィング」は荷台がアルミではなく、ゴム製の幌で覆われています。
箱型荷室と比べると価格が安く抑えられ、最大積載量が大きくなります。
雨風には弱いので、中身が濡れてしまうと困るものには不向きです。
3)天井固定型と呼ばれる荷室を持つウイング
側面のみが稼働して開口するタイプのウイングです。
天井部分は固定されているため、天井が低い場所でも開口することができます。
荷室の天井に加えて開口した側面が屋根の役割を果たしてくれ、雨や雪の影響を受けずに作業可能なのも利点です。
ウイングは、平ボディだけ・バンだけでは実現できなかった荷物の積み下ろしを実現可能にした上物です。
平ボディの作業性とバンの安全性のいいとこどりの上物です。
5.トレーラー
トレーラー最大の特徴は、荷台車輪が付いている点です。
そのため、これまでご紹介してきた上物よりも、かなりの大きさがあります。
トレーラーのメリット
積載量が多く、一度にたくさんの荷物を輸送したり、かなり大型の荷物を輸送できる。
トレーラーのデメリット
- 道幅の狭いところは入れない。
- 小回りが利かない。
構造は、運転席の付いている車体に車輪付きトレーラーを連結し、車体が上物をひっぱりながら走行する構造です。
その構造から「牽引貨物車両」と呼ばれています。
トレーラーの種類は多いです!ここでは12種類ご紹介します。
1)セミトレーラー
トレーラーの後部のみ車軸が付いているトレーラーです。
車体の後部にトレーラーの前部が乗るようにして連結します。
解結する際は、トレーラー前部にある補助足がトレーラー前部を支え、バランスをとります。
2)フルトレーラー
フルトレーラーは、トレーラーの前後に車軸があるタイプ。
車体に載せることなく牽引でき、走行するトレーラーです。
トレーラーにはエンジンは搭載さていないため、自力では走行不可能です。
車体に牽引されて初めて走行可能となるのです。
牽引の際に必ず問題になるのが、車体とトレーラーの連結部です。
連結部はカプラーとキングピンという2種類の部品からなっており、「第五輪」と呼ばれています。
第五輪はトラック運行に大きく関係してくる「第五輪荷重」がかかる重要な部位です。
「第五輪荷重」とは、第五輪に加わる横方向の力のことです。
通常、連結部には縦に力が加わって「最大積載量」に影響しますが、横方向の力もとても強くかかります。
車体の車検証には「最大積載量 ○○kg(□□kg)」と表記されており、○○kgは牽引可能な最大積載量、□□kgはトレーラーに荷物を積んだ状態での横方向にかかる力を示しています。
3)車両運搬車(キャリアカー)
自動車運搬専用のトレーラーです。
軽自動車から2トンクラスのトラックまでの車を輸送できます。
4)タンクトレーラー
流動物を輸送するトレーラーです。
石油や天然ガス、樹脂原料、などの輸送に使用されています。
5)バルクトレーラー
粉粒体を運搬するトレーラーです。
独特のタンク状が特徴で、主にバラセメント運搬用に開発された3軸25㎥積載を可能にした車両です。
基準内シン グルトラクタとの連結が可能で、小回りが利くよう連結全長を短く設計しています。
エアサス・リフトアクスル機構装着で排出時間を配慮し、高速料金の低減・タイヤ磨耗などのランニンランニングコスト低減にも配慮しています。
6)コンテナトレーラー
海上コンテナ輸送用です。
海上コンテナの道路輸送はセミトレーラーで行うことが義務付けられており、積載コンテナサイズによって専用化されています。
7)スタンショントレーラー
木材や鉄骨などを輸送するトレーラー。
荷台にアオリはなく、スタンションを立てて輸送中に荷物が崩れるのを防ぎます。
大型で不安定な土管や鉄鋼の輸送に向いています。
8)重機用トレーラー
トレーラーの中でも、通常よりかなり重たい荷物を運搬するときのトレーラーです。
使用目的で軸数やタイヤ数が変わってきます(8輪や16輪など)。
9)構内用フルトレーラー
主に工場などの構内で使用されるフルトレーラーです。
ハンドルを切ると、トレーラーのタイヤも曲がるのが特徴です。
10)重機運搬セミトレーラー
重機を運搬するときに用いるトレーラーです。
ショベルカーやブルドーザーなどを安全に運びます。
11)ポールトレーラー
長い資材を運ぶのに適しているトレーラーです。
積み荷によって、荷台のポールを伸縮させて長さを調節することができます。
12)荷台伸縮式トレーラー
海外輸送する大型機械を港まで陸送するのに使用します。
最大積載量60トン、荷台を3.5mまで伸ばすことが可能です。
大型車両に分類される車体とトレーラーは高価な上、トレーラーは新車をすぐに入手するのが困難な状況です。
中古市場では車体、トレーラーともに多く流通していますので、購入を考えるなら中古車両を検討するのも1つですよ。
私たちグットラックshimaも中古トラックを販売していますので、ぜひホームページで在庫を検索してみてください!
トラックの売買では上物の形状が影響する?
乗用車で中古車を売ったり買ったりする場合には、ディーラーや買取業者に行くか、サイトで探す方もいることと思います。
トラック業界の中古買取や販売は乗用車と場合と少し異なり、注意が必要な点がいくつかあります。上物も関係してきますよ。
トラック売買での1番のポイントは「買取はディーラーではなくトラック買取専門店へ出す!」です。
乗用車であれば、安心査定という点でもディーラーに買い取ってもらうことが選択肢になるでしょう。
しかし、中古トラックの場合はディーラー買取だと高額買取が期待できません。
ディーラーは一般的な乗用車の買取基準には詳しいですが、トラックの中古車査定となるとトラック買取専門店の知識量の方が格段に多いからです。
それに加え「上物」の問題があります。
普段乗用車を取り扱うことの多いディーラーは、トラック、特に特殊な上物の付いたトラックには不慣れな場合が多いです。
上物の価値を測るのは、かなり見慣れていて詳しくないと正しい価値判断は難しいものです。
上物の価値をしっかりと査定してもらうには、中古トラック専門の買取業者をおすすめします。
買取後の販売ルートを考えても、ディーラーよりも中古トラック買取専門店の方が確立したルートがある場合がほとんどで、すぐに買い手がつくことが予想されます。
スムーズな取引が保証されていることも、高価買取が期待できる要因の1つです。
上物の種類を知って賢いトラック売買を!
トラックの上物(架装、ボディ)は、車体を製造するトラックメーカーとは別の専門業者が製造していることもあるくらい、特殊なものです。
上物の種類は、平ボディ、バン、ダンプ、トレーラー、ウイングと大きく分けて5つ!
さらに細かく種類が分かれている上物もあります。
それぞれの上物にはメリット・デメリットがありますので、自分の用途を決め、それに合った上物を見つけるようにしましょう。
買取のときには、査定能力や販売ルートのある中古トラック買取専門店に依頼し、できるだけ高価買取してもらえるようにしたいですね。
トラックの買取や購入についてはグットラックshimaへおまかせください!
リース契約も承っておりますので、お気軽にお問い合わせくださいね。