2023.08.03
トラックのクラッチの焼き付きとは?原因や対処法を徹底解説!
こんにちは!グットラックshimaです!
クラッチをつないだとき、今までと違った振動を感じたり、クラッチから焦げ臭いにおいを感じたりすると不安になりますよね。
クラッチに異常が起こると走行不能になり、大事故につながる可能性があるので危険です。
そこで今回は、クラッチの焼き付きを起こす原因や、対処方法について解説します。
クラッチの調整方法についても説明しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
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目次
トラックのクラッチが焼き付きを起こす原因と対処法
トラックのクラッチの焼き付きとは、クラッチ板の表面が焦げてしまった状態をいいます。
クラッチ板は摩擦によって、エンジンの力をタイヤに伝えるのが役割なので、設計としてある程度の摩擦までは耐えられるように作られています。
しかし、その熱にも限度があり、限度を超えるとクラッチ板の表面が焦げてしまうのです。
ではなぜ限度を超える熱を発生してしまうのか、その原因と修理方法について見ていきましょう。
トラックのクラッチの焼き付きはなぜ起こる?
トラックのクラッチが焼き付く原因は、クラッチ板の摩耗し続けることで焦げてしまう場合がほとんどです。
基本的にクラッチは消耗品のため摩耗は避けられず、徐々にエンジンの動力をタイヤ側に伝えるのが難しくなっていきます。
摩耗の原因はもちろん経年劣化が挙げられますが、最大の原因は「半クラッチの多用」です。
半クラッチにして坂道で停車していたり、日頃からクラッチペダルに足を乗せて走行していたりすると、クラッチ板の摩耗の進行速度が早まります。
クラッチが焼き付いたときの対処法
クラッチが焼けたにおいが短時間であれば、すぐに修理に出さなくても大丈夫でしょう。
もちろんクラッチ板自体は高温になっていますが、冷えれば良くなることもあります。
においが続くようであれば、安全な場所にトラックを止めて、クラッチ板の温度が下がるのを待ちましょう。
また、回転数が低い低速時にクラッチをつなげば高温になりにくく、そのうちにクラッチの焦げた部分が削れ落ちて、元に戻るケースもあります。
ギアが入らなくなってしまった場合は熱でクラッチ板が歪んでしまった可能性があるので、修理工場に持っていきましょう。
もう1つ気を付けたいのは、クラッチペダルから足を離しても半クラッチ状態になっている場合は、クラッチが滑っている状態です。
普段運転しているときに、クラッチを滑らさないで走行できるのであれば、回復の見込みがありますが、そうでないならクラッチ板を早めに交換しましょう。
そのまま放置して走行すると、他のパーツまで損傷する可能性があり、修理代が高くついてしまいます。
クラッチの焼き付きの兆候もチェック
クラッチ板が摩耗するとクラッチ滑りが発生する可能性があり、そのままにしておくとクラッチ板が完全に焼け付いてしまい、走行不能になる可能性もあります。
そのような状態に陥る前に表れる兆候は、以下の3点。
- クラッチを踏んでもなかなか切れず、変な振動を感じる
- ギアの変速がスムーズに行かない
- ギアそのものが動かなくなる
このような状況が表れたら、クラッチが焼き付いてクラッチ滑りが起きている可能性があります。
クラッチ滑りが悪化すると、アクセルを踏めば回転数は上がるのに、速度は上がりません。
このような状態でトラックを運転するのは、大変危険です。
異常を感じたら、早めに点検・整備をするようにしましょう。
トラックのクラッチの焼き付きが起こらないようにする方法
トラックのクラッチ板が経年劣化で摩耗するのは、避けられない事実です。
しかし摩耗してしまう速度はこのくらい、とは一概にはいえません。
なぜなら運転方法によっても、変わってくるからです。
それではどのような運転をすれば、クラッチ板の摩耗速度に影響を与えないのか、解説していきます。
クラッチを異常摩耗させない運転のポイント
運転時、クラッチの温度はクラッチを使えば使うほど上がっていきます。
クラッチが焼き付かないためには、半クラッチの頻度を減らすのがポイントです。
そのために、運転中に気を付けることがあります。
足の位置に気を付ける
クラッチを切る回数が多く面倒だからといって、クラッチペダルの上に足を乗せたままにしないように注意しましょう。
自分では足を踏み込んでいるつもりはなくても、足をクラッチペダルに置いていると、意識せずに半クラッチ状態になっている場合があり、クラッチを摩耗させる原因になります。
エンジンブレーキを多用しない
エンジンブレーキをシフトダウンのときに多用しないようにしましょう。
シフトダウンのときにエンジンブレーキを多用すると、クラッチにダメージを与えます。
トラックの大きさによっては、エアブレーキや排気ブレーキがあります。
それらを活用して、クラッチの劣化を防ぎましょう。
必要以上のギアチェンジを避ける
ギアチェンジを行うたびに、半クラッチの状態になります。
つまり頻繁にギアチェンジを行えばその分、半クラッチの状態が増えて摩耗の原因となるのです。
本当にギアチェンジが必要なのかを見極めて、運転をするようにしましょう。
半クラッチになっている時間を減らす
半クラッチ状態での運転が、クラッチ板を摩耗させる一番の原因です。
ですから、半クラッチ状態での運転は避けなければいけません。
例えば渋滞中の道で、前の車両が少し前進したからと自分も頻繁に前に進むのではなく、少し溜めてから大きく進むようにするなど、半クラッチ状態の運転を減らすようにしましょう。
トラックのクラッチを長く使うための点検・調整方法と交換頻度
トラックのクラッチの平均寿命は以下の通りです。
- 使用年数:5~8年
- 走行距離:10万km以上
この寿命はドライバーの運転の仕方で、長さが左右されます。
寿命を迎えたクラッチを修理して治すことはできません。
そこで少しでもクラッチを長く使うために、クラッチの点検・調整をしていきましょう。
おすすめの交換頻度もご紹介します。
クラッチの点検方法
日常点検として、アイドリング状態のときにクラッチを踏み込み、稼働音や踏み込み具合を確認します。
通常と違う異音や振動、踏み込み具合だった場合、注意が必要です。
次にクラッチペダルを目いっぱい踏み込んだ状態から、つながるまでの間隔を確認をします。
つながるまでの間隔が長い・ギアの入りが悪い、などの状態であれば、クラッチ板が高い確率で摩耗しています。
クラッチに異常を感じたら、できるだけ早くクラッチの調整や部品交換を行ないましょう。
クラッチの調整方法
トラックのクラッチは、ミッションの横についているレリーズシリンダーで調整していきます。
レリーズシリンダーに取り付けられているプッシュロッドにあるロックナットを緩めて右回しにねじ込んでいきましょう。
クラッチの調整については「トラックのクラッチ調整は重要!その理由や放置リスク、調整方法を解説」でも紹介しているので、ぜひお読みください。
クラッチの交換頻度
トラックのクラッチは、平均寿命の目安である5〜8年の使用年数・10万km以上の走行距離での交換がおすすめです。
ただしドライバーの運転の仕方にも左右されるので、定期的に整備工場で点検を行い、摩耗状態を確認してもらうのが良いでしょう。
平均寿命よりも早い段階で摩耗が確認できた場合は、一度自分の運転がクラッチに負荷をかける運転になっていないか、見直してみる良いきっかけとなります。
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トラッククラッチの焼き付き対策として自分の運転を見直そう
半クラッチの多用などによるクラッチの摩耗が、クラッチ板が焦げて焼き付きが起こる原因です。
クラッチは消耗品のため、経年劣化による摩耗は避けられませんが、この焼き付きにより、クラッチの寿命をさらに短くしてしまいます。
半クラッチでの運転を避けるには、クラッチペダルに足を置いたまま運転しない・エンジンブレーキを多用しない・必要以上にギアチェンジをしない・半クラッチになる運転をしないことです。
運転方法に気を付け、クラッチの点検・調整を行っていくと、平均寿命よりも長くクラッチを使用できます。
また、点検により平均寿命よりも早い段階での摩耗が判明した場合は、一度自分の運転がクラッチに負荷をかけている運転になっていないか、見直してみると良いでしょう。
トラックの購入や買取はぜひグットラックshimaまでお問い合わせください。
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