2021.08.05
トヨタ「ダイナ」の年式は?モデルごとの特徴や変遷を解説!
こんにちは!グットラックshimaです!
国内シェアトップクラスのトヨタ自動車の小型・中型トラック「ダイナ」。
中距離程度や狭い道路での運送に適した、小回りが効くけど積載量も確保したい時に、大変便利な車種です。
今回はトヨタ自動車「ダイナ」について、もっと知りたいという方へ!
初代ダイナから、年式ごとに特徴やスペックを詳しくご紹介します。
目次
まずはトヨタ「ダイナ」の特徴や魅力面から!
トヨタ自動車の小型トラック「ダイナ」は、1956年にトヨペット・ルートトラックRK52型を原型として発売が開始されました。
それ以来60年以上の間多くのドライバーから支持を得ている人気のトラックで、初代から現行モデルの8代目まで、少しずつスペックを変化させています。
3代目以降はダイハツ工業との共同開発となり、ダイハツ工業からもデルタとして発売されていました。
その後、7代目以降は日野自動車へと共同開発企業を変えながら、今も進化し続けています。
ちなみに、日野自動車の同型モデルは「デュトロ」と呼ばれています。
2021年現在販売されている最大積載量1.25t~1.5t積載クラス平積みの小型ディーゼルトラックでは、車両総重量が3.5t未満に収まっているため、唯一普通免許で運転が可能なのが大きな特徴です。
ダイナ販売車両
トヨタ「ダイナ」の年式は8代目まで!それぞれの特徴をご紹介
トヨタ「ダイナ」初代モデルの特徴は?
初代「ダイナ」は1959年6月、ユーザーからの区別がつきづらいとの声から名称が変更され生まれました。
当初、トヨペット・トラックにはボンネット型とセミキャブオーバー型の2種類があり、よく似ていたため、ユーザーへのわかりやすさを重視し、社員たちから愛称募集をしてそれぞれ名前をつけました。
ボンネット型には「スタウト」。
セミキャブオーバー型には「ダイナ」。
スタウトは「強い、頑丈な、勇敢な」の意味が、ダイナは「力強い、動的な」の意味の「ダイナミック」が語源です。
セミキャブオーバー型はエンジンを座席の下へ収めたため、ベンチシート化されたシートに3人乗車が可能に。
それに加え、国産車では初めてキャブ全体を前傾できるようにして、エンジンの整備をしやすくしました。
また、シフトレバーはリモートコントロールのコラム式となり、パーキングブレーキレバーもインパネ下に移って足元が広々としました。
【初代「ダイナ」基本モデルのスペック】
- 車両型式:RK85
- 全長×全幅×全高(mm):4,665×1,680×1,980
- ホイールベース(mm):2,740
- 車両重量(kg):1,440
- エンジン仕様・型式:R 直列4気筒頭上弁式
- 総排気量(cc):1,453
- 最高出力(PS/r.p.m):58/4,400
トヨタ「ダイナ」2代目モデルの特徴は?
2代目「ダイナ」は、1963年4月に販売開始。
フルモデルチェンジで満を持して発売されましたが、1960年発売のディーゼルエンジン搭載、いすゞエルフに首位を奪われました。
それから4年の1964年、発売当初は1.9リッター80馬力(3R-B)のガソリン車のみであったのを、2,336ccJ型ディーゼルエンジンを投入して巻き返しをはかり、販売台数第一位に返り咲いたのが、この2代目ダイナです。
【2代目「ダイナ」基本モデルのスペック】
- 車両型式:RK170
- 全長×全幅×全高(mm):4,690×1,695×1,990
- ホイールベース(mm):2,800
- 車両重量(kg):1,495
- エンジン仕様・型式:5R 水冷直列4気筒頭上弁式
- 総排気量(cc):1,897
- 最高出力(PS/r.p.m):80/4,600
トヨタ「ダイナ」3代目モデルの特徴は?
3代目「ダイナ」は1969年2月に発売開始し、1977年までさまざまな改良を加えながら、生産されていました。
設計&生産を担当したのは2代目までの関東自工ではなく、6代目まではトヨエースと岐阜車体工業が行っていました。
ディーゼルエンジンは2.5リッター70馬力のB型を採用し、エンジン性能向上へ。
このB型エンジンは、経済性や低回転域の粘りに加え、高回転まで澱みなく吹き上がるのが特徴で、ディーゼルエンジンの鈍重なイメージをガラリと変えました。
B型系列は最終的に4.1リッターまで拡大され、直噴、ターボ、LPG仕様(1996年~2002年)などの変化形を製造し、30年以上にわたってトヨタの商用エンジンの中核を担い、支えてきました。
また、ダイナの車体テーマカラー「ターコイズ」が初めて採用された代でもあります。
【3代目「ダイナ」基本モデルのスペック】
- 車両型式:RU10(低床標準)
- 全長×全幅×全高(mm):4,690×1,695×1,990
- ホイールベース(mm):2,815
- 車両重量(kg):1,540
- エンジン仕様・型式:R 直列4気筒頭上弁式
- 総排気量(cc):1,994
- 最高出力(PS/r.p.m):93/5,000
トヨタ「ダイナ」4代目モデルの特徴は?
4代目「ダイナ」は1977年8月に発売で、フルモデルチェンジを行いました。
3代目は「ダイハツ デルタ」と一部共通部品を使用していましたが、4代目は完全に一体化し、同時に「日野自動車 レンジャー2」を加えて、両社に向けてOEM供給が始まりました。
大きく変化した点は、経済性や輸送効率の向上です。
市場の要求に応えるべく、ディーゼルエンジンの性能向上、使いやすさ、居住性や操作性にもこだわりました。
ボディー型もセミキャブオーバー型からフルキャブオーバー型に変更。
ボクシーなキャビンを採用して、居住空間に余裕を持たせる構造に造り変えました。
このため、全長は変えずにホイールベースを短くすることができ、最小回転半径が5.7mから5.2mへ縮まっています。
安全対策も2.5tおよび3t車に排気ブレーキを装備し、全車のブレーキ性能を強化。
サービス性向上のため、チルトキャブを採用しています。
その後、1980年9月にはワイドキャブロングボデー車を追加。
キャビン幅が300mm広い上、荷台長はこのクラス最長の4,310mmを実現しました。
【4代目「ダイナ」基本モデルのスペック】
- 車両型式:BU20-QRLT(ジャストロー・ダブルタイヤ)
- 全長×全幅×全高(mm):4,690×1,690×1,990
- ホイールベース(mm):2,490
- 車両重量(kg):1,890
- エンジン仕様・型式:B 直列4気筒
- 総排気量(cc):2,997
- 最高出力(PS/r.p.m):85/3,600
トヨタ「ダイナ」5代目モデルの特徴は?
5代目「ダイナ」は、1984年9月に発売開始。
トヨエースとの共通化が行われ、1988年のマイナーチェンジを境に前期型と後期型が存在します。
採用エンジンが変化し搭載され、ガソリンエンジンがR型系からY型系へ変更された折には、生協向け車両や東京都向けパッカー車などに、LPG車が再設定されました。
その後の1985年5月には積載量1tクラスの「ダイナ100/150シリーズ」を加え、3代目「ハイエース トラック」と共通であることで、様々なニーズに対応できるバリエーションを築き上げました。
【5代目「ダイナ」基本モデルのスペック】
- 車両型式: P-BU64D-MDT(標準キャブ・リヤダンプ)
- 全長×全幅×全高(mm):4,690×1,695×1,990
- ホイールベース(mm):2,500
- 車両重量(kg):2,310
- エンジン仕様・型式:13B 直噴ディーゼル
- 総排気量(cc):3,431
- 最高出力(PS/r.p.m):100/3,400
トヨタ「ダイナ」6代目モデルの特徴は?
6代目「ダイナ」は、1995年5月に発売開始。
一部車種を共通化している「トヨエース」「ハイエース トラック」とともにフルチェンジし、平成6年排出ガス規制に適合しています。
3t級ワイドキャブ車を日野自動車のレンジャーからのOEM供給に切り替えたり、「メガクルーザー」のシャシーを流用した「スーパーダイナ」を救助工作車のベースとして供給したりと、新しいものへのチャレンジが目覚ましい代です。
しかし1997年には、乗降性向上と荷室フロアの延長を特徴とした超低床キャブを追加しましたが、想定したほど需要はなくこの代限りで終了となりました。
【6代目「ダイナ」基本モデルのスペック】
- 車両型式:KC-BU100-TQMMS(ディーゼル・フルジャストロー・デラックス)
- 全長×全幅×全高(mm):4,690×1,695×1,990
- ホイールベース(mm): 2,500
- 車両重量(kg):2,020
- エンジン仕様・型式:3B 直列4気筒
- 総排気量(cc): 3,431
- 最高出力(PS/r.p.m):98/3,500
トヨタ「ダイナ」7代目モデルの特徴は?
7代目「ダイナ」は1999年5月に発売開始した、日野自動車「日野 デュトロ」と共通の姉妹車です。
積載量が2tを超える車両は、日野自動車からのOEM供給となりました。
基本モデルは、カーゴ、ダンプ、ルートバンで、このルートバンのボディーは3代ぶりの刷新でした。
威圧感を抑えて都市景観への調和に配慮した外観デザイン。
新開発した5種のディーゼルエンジンを設定。
低公害と低燃費を確保しながら動力性能を高めた代です。
2000年6月にはガソリンとLPG仕様車がフルチェンジしました。
その後も2016年までエンジンやシステムに改良を重ね、進化し続けた代でもあります。
【7代目「ダイナ」基本モデルのスペック】
- 車両型式:KK-BU306-TQMMS(フルジャストロー・木製)
- 全長×全幅×全高(mm):4,690×1,695×1,975
- ホイールベース(mm):2,525
- 車両重量(kg):2,280
- エンジン仕様・型式:4B 直列4気筒
- 総排気量(cc):2,280
- 最高出力(PS/r.p.m):100/3,500
トヨタ「ダイナ」8代目モデルの特徴は?
8代目「ダイナ」は、「日野 デュトロ」のOEM供給を受けて、2011年に発売開始しました。
2t積みの現行モデルは、ディーゼル車、LPG車、ハイブリッド車でリリース。
ディーゼルエンジンには、3機種のエンジンと6速AT・MTと5速MTの3種類が設定され、ハイブリッド車には専用エンジンが搭載されています。
2012年から現在まで、10回もの細かな改良が頻繁にされている8代目ダイナ。
環境対策や安全対策の向上を目指し、今も進化し続けています。
【8代目「ダイナ」基本モデルのスペック】
- 車両型式:QDF-KDY231-TLMGY(ジャストロー・スチール)
- 全長×全幅×全高(mm):4,690×1,695×1,985
- ホイールベース(mm):2,545
- 車両重量(kg):1,760
- エンジン仕様・型式:1KD-FTV 直列4気筒
- 総排気量(L):2,982
- 最高出力(kw(PS/r.p.m):106(144)/3,400
トヨタ「ダイナ」の特徴や変遷を知って、車種選びの参考に!
1956年、トヨタ「ダイナ」の原型として「トヨペット・ルートトラックRK52型」が発売開始されて以来、60年以上も製造販売を続けている「ダイナ」。
1代目の装備から現行モデルまでの改良の数々を見ていくと、その技術の向上に驚かされます。
新普通免許で運転できる最大積載量1tクラスの4ナンバー小型仕様から、中型8t免許(旧普通免許)で運転できる4t積載クラスまで、幅広いシャシーラインナップがあるのも魅力です。
顧客のニーズに応えながらも、時代に合わせた環境性能や安全性能を備えられるように変遷してきた「ダイナ」は、今後も発展し続けていくことでしょう。
年式ごとの魅力を知って、車種選びの参考にしてくださいね。
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