2023.08.20

トラックの積載制限の見直しで「はみ出しルール」が変更に!

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こんにちは!グットラックshimaです!

 

トラックに積み込むことができる荷物の大きさには制限があります。

また、荷物を積み込んだ際にどの程度車体から荷物がはみ出しても良いのかといった「はみ出しルール」についても、安全性の観点から厳密なルールが定められています。

 

そんなトラックの積載制限が令和4(2022)年に見直しされ、積載可能な荷物のサイズやはみ出しルールが変更になったことはご存知でしょうか?

 

今回は積載制限の見直しに伴う変更点と、積載制限を超えた荷物を運びたい場合に必要となる申請について詳しく解説しています。

 

トラックの積載制限やはみ出しルールについて詳しく知りたい方はぜひお読みください。

物流倉庫

 

 

トラックの積載制限の見直しで「はみ出しルール」が変更に!

令和4(2022)年5月13日に道路交通法施行令が改正され、自動車の積載物の長さ、幅の制限が変更されました。

 

変更の背景には、ECサイト業界の発展による物流量の増加や、物流業界の労働環境の改善が挙げられます。

 

これまで、積載制限を超える荷物を運ぶには申請が必要でしたが、制限が緩和されたことで申請が不要となるものが増え、物流業界の労働時間の削減や輸送計画に柔軟性を持たせることができるようになりました。

 

制限緩和は走行時の安定性が確保され、周囲への影響がほぼないとされる範囲内で行われています。

具体的にどの程度の緩和がされたのか、次で詳しく解説していきます。

 

積載物の大きさ制限の変更点は?

積載制限見直しに伴う具体的な変更点は以下の通りです。

  • 長さ:(改正前)車体の長さの1.1倍→(改正後)車体の長さの1.2倍
  • 幅:(改正前)車体の幅と同じ→(改正後)車体の幅の1.2倍
  • 高さ:3.8m(変更なし)

 

高さに関しては道路上のトンネルや歩道橋などの構造物がある場合の運行の安全を確保するため、変更はありません。

 

トラックの高さ制限について「トラックの高さ制限は何m?超過した場合の罰則や対処法もご紹介」でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

 

積載方法の制限について解説

積載可能な荷物の大きさ制限の見直しに伴い、積載方法についても変更点があります。

  • 長さ:前後にはみ出す部分が車体の前後0.1倍の長さを超えないこと(変更なし)
  • 幅:(改正前)車体の左右にはみ出してはいけない→(改正後)左右へはみ出す部分が車体の幅の0.1倍を超えないこと

 

長さについては、積載制限見直し前の積載方法と変更点はありません。

 

幅については車体の幅をはみ出してはならないとされていたものが、左右に車体の0.1倍分であればはみ出して良いということになりました。

 

この制限緩和により、一度に運送できる荷物が増えたため運送の安定性を確保しつつ、効率良く運送が行えるようになりました。

 

中古トラック一覧

 

 

トラックからはみ出してしまうなら制限外積載許可が必要

木材を運ぶトラック

分割できない荷物でどうしても積載制限を超えてはみ出してしまうという場合には、申請を行うことで一定の超過までは運搬することが可能となります。

 

この申請を「制限外積載許可」といいます。

 

制限外積載許可とは?

制限外積載許可とは、道路交通法で定められた積載物の大きさや幅、高さが制限を超える場合に行う必要がある申請です。

 

出発地の管轄をしている警察署に申請を行うことで、大型自動車、中型自動車、準中型自動車、普通自動車、大型特殊自動車、側車付きの大型自動二輪車および普通自動二輪車においては、最大で以下の条件までの積載が可能になります。

  • 自動車の長さの1.5倍まで
  • 幅:自動車の幅+1mまで。(全体の幅が3.5mを超えないこと)
  • 高さ:4.3mまで(軽自動車は3mまで)

 

許可を得られるのは原則で出発地点から目的地店までの片道のみです。

 

積載制限許可を得た後は、車体の後ろに赤い布をつけることが義務付けられています。

 

詳しい申請方法や赤い布については、「トラックの荷台の赤い布の意味は?制限外積載許可について知ろう」でも詳しく解説していますのでぜひお読みください。

 

大型車両では「一般制限値」に注意!

一般制限値とは、道路法で定められている道路を通行して良い車両の大きさや重さの上限値のことです。

 

車両の構造や運送する積載物が特殊で一般制限値の項目をどれか一つでも超える場合には、その車両は特殊車両と呼ばれます。

 

一般制限値は以下の通りです。

  • 幅:2.5m
  • 長さ:12m
  • 高さ:3.8m(高さ指定道路では4.1m)
  • 車両の最小回転半径:12m
  • 総重量:
    • 18t:隣り合う車軸の軸距が1.8m未満
    • 19t:隣り合う車軸の軸距が1.3m以上、かつ隣り合う車軸の軸重が9.5t以下
    • 20t:隣り合う車軸の軸距が1.8m以上
    • 25t:高速自動車国道および重さ指定道路

 

大型トラックが積載制限許可申請を行うような場合には、一般制限値を超えてしまう可能性が高くなります。

 

特殊車両に該当する場合は、特殊車両通行許可申請もしくは特殊車両通行確認申請を行わないと道路を走行することはできないので注意しましょう。

 

特殊車両通行許可制度・特殊車両通行確認制度とは?

特殊車両通行許可制度とは、特殊車両が通行する経路を事前に申請することで、許可を受けた範囲内のみで通行できるようになる制度を指します。

 

ただし、通行許可を得るまでには時間がかかり、令和2(2020)年度では平均で24日程度かかったとされています。

 

申請に時間がかかり運送が効率的に行えないという課題を解決するために令和4年4月1日に創設されたのが、「特殊車両通行確認制度」です。

 

特殊車両通行確認制度とは、特殊車両の出発地と目的地をオンラインで申請することで、通行可能な経路の回答書を即時受領することができる制度です。

 

ETC2.0車載器を搭載している特殊車両を事前に登録しておくことで、登録後から5年間にわたって制度を利用することができます。

 

特殊車両通行許可制度と併存する形で運用されていますが、特殊車両通行確認制度のほうが申請に時間がかからず便利な制度となっています。

 

 

トラックのはみ出しルールや積載制限に違反した場合は?

積載物の大きさ制限を超過した場合は、違反点数1点、反則金は大型車の場合で9,000円です。

 

積載重量を超過した場合の処罰は、最大で違反点数6点(免許停止)、10万円以下の罰金または6カ月以上の懲役です。

 

また、一般制限値を超えた特殊車両では、より厳しい罰則が定められています。

限度超過や許可証の不携帯などの違反行為を行った運転手に対する処罰は、100万円以下の罰金ですが科せられます。(道路法第104条)

同時に、違反行為を行った運転手の雇用主も処罰の対象です。(道路法第107条)

 

積載制限超過で繰り返し違反行為が認められた場合は、悪質とみなされて車両停止期間の延長や事業許可取り消しという処分が下されてしまうこともあるため、注意しましょう。

 

また、積載制限を超えることを知っていながら運転手に荷物を引き渡した場合は、荷主に対しても責任が追求されます。

 

 

トラックの積載物がはみ出す場合は制限外積載申請を!

運送業の需要拡大や物流業界の労働環境改善に対応する形で、トラックの積載制限が緩和されました。

 

従来まで車体の長さの1.1倍までだった制限が車体の長さの1.2倍に、車体の幅までとされていた幅についても車体の幅の1.2倍まで積載可能となりました。

 

この積載制限を超えるような運搬をする必要がある場合は、制限外積載許可が必要となります。

 

また、積載物を含めた全体の車体の大きさが一般制限値を超える場合は、特殊車両としての申請を行わないと道路を走ることができません。

 

特殊車両に該当する場合は、特殊車両通行許可制度もしくは特殊車両通行確認制度への申請を行いましょう。

 

積載制限を超過して走行した場合には最大で100万円以下の罰金となるため、ルールを守って安全な運送を心がけてくださいね。

 

トラックの購入や買取はぜひグットラックshimaまでお問い合わせください。

 

豊富なラインアップを取りそろえて、お待ちしています!

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